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昨日の続きです


僕は彼女に食事を運んだ
彼女は植物人間のように動けない訳ではない
だから栄養を送るチューブを使うことはなかった
しかし、味覚と触覚が無い彼女にとって、食事はまったく楽しい時間ではない
しかも、彼女の症状は原因不明という残酷な結果
彼女は食べ物を口に含み、嫌そうに眉を寄せながら完食した
僕はふと思った
一昨日、味覚が無くなり、昨日触覚が無くなった
だとすると今日はー…
「どうしたの?」
気づくと、彼女が僕の顔をのぞき込むように見ていた

その日の夜ー…
僕の携帯に電話がかかってきた
彼女の母親からで、ついさっき嗅覚が無くなったのが分かったらしい
僕は急いで病院へ向かった
病室へ入ると、彼女が笑ってるような、泣きそうな
どっちつかずな表情をしていた
僕は彼女の肩を掴んだ
「いつ気づいたんだ!?」
「ごめんね、実は今日の朝からー…」
どうしてそれを、という言葉を僕は呑み込んだ
一番辛いのは彼女なのに、今目の前で必死に笑顔を作ろうとしている
僕はそんな彼女を見たくなくて、病室から出た
後ろ手にドアを閉めると、
中から彼女のすすり泣く声が聞こえたー…
         

      続くー…

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